飲み薬は飲んだ後、どのようにして私たちの身体に作用するのでしょうか。
飲み薬を飲むとまずは腸まで薬が運ばれ吸収され、吸収された薬の成分が血液とともに全身に行き届きます。
一部例外を除き血液によって目的の場所に運ばれた成分はその場で目的に応じた作用を発揮するのです。
このように血液によって薬の成分が運ばれる事が分かりましたが、ただ単に血管に成分を送れば良いという訳でもなく、血液に溶けている薬の濃度、つまり血中濃度が重要となります。
正しい効能を得て副作用を抑える為にこの血中濃度を一定に保つ必要があり、この濃度は濃すぎても薄すぎてもいけません。
血中濃度をバランス良く一定に保つ為に大きく関係するのが、どの薬にもある「用法・容量」です。
例えば1日に朝昼晩の3回飲む薬の場合、指示通りにちゃんと3回に分けて飲む事で血中濃度は的確に保たれます。
しかし1度に3回分をまとめて飲んでしまったりすると血中濃度が高くなり身体に害が出る可能性が、逆に1日に1回しか飲まなかったとなると今度は血中濃度が低すぎてしまうため効果が現れない可能性が出てきます。
このように薬に用法・容量が決められているのには血中濃度を最も適正な状態に保つ為なので、ちゃんと守って服用するようにしましょう。